不老不死が現実のものに?

不老不死と聞いて、荒唐無稽なことあるいはおとぎの国の中の話とほとんどの人が思うでしょう。
しかし、ケンブリッジ大学博士のオーブリー・デグレイ(Aubrey de Grey)は本気で不老不死を研究し、人は永久に若いままでいられるとしています。

そんなデグレイ博士の研究は他の常識的な科学者から異端の科学者と評されています。

Q&A: Aubrey de Grey, St. James
Q&A: Aubrey de Grey, St. James / SHAREconference

しかし、デグレイ博士の考え方をみてみると、それは荒唐無稽なこととして片付けられないと思えます。

老化のメカニズムはまだよくわかっていないところがありますが、一般的には体の細胞や分子が衰えることに起因すると考えられています。

デグレイ博士は細胞や分子が受けたダメージが蓄積されて、取り返しがつかなくなる前に、それを修復するか無害にしていけば、細胞や分子はずっと元気なままでいられるので、老化を止められると考えているようです。

つまり考え方としては、細胞の老化そのものを止めることはできないが、老化してきた細胞に生じた問題をクリアにすることで細胞を若返らせ問題のない状態にすることで、老化前の状態にできる。つまりからだは老化しない。そういう考え方のようです。

そして、デグレイ博士はその老化の原因を7種類に分け、1つ1つの問題を解決していくことにより、老化を克服できるとしています。

(1)再生不可能な、脳や心臓の細胞が死ぬこと。
(2)細胞が正常に分裂せず、がん化してしまうこと。
(3)死んだ細胞が毒素を出し、周囲に影響すること。
(4)細胞が生み出す老廃物が、除去されずに細胞の中にたまってゆくこと。
(5)細胞の中でエネルギーをつくるミトコンドリアのDNAが、傷ついたり突然変異して、正しく機能しなくなること。
(6)細胞と細胞をつなぐコラーゲンなどのたんぱく質が、加齢とともにしなやかさを失うこと。
(7)新陳代謝によって生まれる老廃物が、細胞の外側にも付着すること。

現代ビジネスより引用

そしてこれらの7つの課題への対処への方法論は具体的に考えられており、現在も研究が続けられています。

誰も死なない世界

しかし、もし不老不死が現実のものになったらどういう世界になるでしょうか?世界中に人が溢れ、住空間、食料ともに足りず、地球上で暮らすことなど出来なくなってしまいます。そう考えると不老不死だけを実現したところで意味のないものだとも思えます。

不老不死を本当に現実のものにするのならば、人間が生きていくための環境についても同時に考える必要があるのでしょう。

誰かには訪れない死

死は唯一、万人に対して平等に訪れる事柄です。しかし、不老不死の治療法が確立し、莫大な費用がかかるとしたら、不老不死はある特定の一部の人たちだけのものになるかもしれません。
そうなると、死ぬ人と死なない人が出てきます。そのとき、不老不死の治療を受けられない側にいたら、どう思うでしょうか。

永遠の若さ、死からの開放。どちらもとても魅力的な言葉です。それが、現実に可能と知りながら黙ってみていなければなりません。

不老不死

不老不死の研究はとても魅力的に思え、本当にそんなものが出来たらいいな、と思ってしまいます。しかし、「誰も死なない世界」や「誰かには訪れない死」になった場合、どういう世界になってしまうのか不安にも思えます。

デグレイ博士はどう考えているのでしょうか。


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