緑茶と胃がんのリスク

 緑茶にはポリフェノールの一種である「カテキン」が多く含まれています。カテキンには、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレートなど多くの種類がありますが、その中でも緑茶に多く、抗がん作用が注目されているのはエピガロカテキンガレートです。
エピガロカテキンガレートの抗酸化作用はビタミンEの25倍、ビタミンCの100倍ともいわれています。
しかし、動物実験などから緑茶の抗がん作用が注目されてきましたが、疫学的にはいまだに不明確な点が多いのが現状です。

 国立がん研究センターが行った「日本人の緑茶と胃がんリスク」に関するコホートの結果は以下のようになっています。

緑茶と胃がんのリスク(男性)

緑茶と胃がんリスク(女性)

 上のグラフを見ると、男性、女性とも1日に1~2杯、3,4杯を飲んでいる人は、1日1杯未満の人と比較しリスクが低くなっています。1日5杯以上になると、女性はさらにリスクが低くなっていますが、男性は逆に高くなっています。

 このことから、女性では胃がんリスクの低下が示されましたが、男性では関連は見られない、というう結果になっています。その理由として、緑茶摂取頻度が高いグループの摂取量が女性で多いかもしれないこと、喫煙率の高い男性では喫煙の影響が残ってしまっているかもしれないこと、ヘリコバクターピロリ感染率への緑茶摂取の影響に男女差があるかもしれないことが挙げられていますが、このうち喫煙の影響に関しては、今回の研究では男性の非喫煙者だけで分析をしてみましたが、胃がんリスクは変わらなかったとの報告もされています。

 がんは様々な要因のリスクがあり、他の生活習慣でわからない部分があるため、「緑茶の摂取」という1点からの判断では緑茶そのものの抗がん作用を正確に把握するのは難しいのだと思いますが、この結果から言えることは、すくなくとも女性に関しては胃がんのリスクを低下させる可能性が示されたことになります。


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